退職後、友達に誘われるままにサークルに入会。
初めの頃、講師の話の上手さや魔法のような指先に魅了された。そして、今では経験したことのない活動に戸惑いながらも、いつしか和紙ちぎり絵を楽しむようになり今日に至っている。
 柏崎和紙ちぎり絵サークルは平成9年に誕生した。会員の出入りはあったが、現在会員は33名、サークル内の講師が協力して運営に当たり、会員は誰もが交代で幹事の仕事につく。自分にできることは労を惜しまず協力する。作品作りも互いに切磋琢磨して取組む。これがサークルの自慢である。また、作品展を通して和紙ちぎり絵の魅力を広く知ってもらう努力を積み重ねてきた結果、現在も少しずつ会員が増え、楽しい時間を過ごしている。

 これまでに絵など描いたことのない、描けると思ったこともないあなたにも素敵な美しい絵が描けるという自信を与えてくれる、そういう絵です。」

 全国和紙ちぎり絵サークル主宰の亀井先生のこの言葉は、私にとって希望の光であった。色彩豊かな様々な和紙を手に取って選ぶときの楽しさや、和紙を指先でちぎって貼るという簡単な手法にも助けられた。また、新潟中央サークルで開催された本部講師による特別講習会にも毎回参加。作品作りは勿論、和紙ができる過程や苦労話、和紙の歴史など、様々な講和を聞く機会があった。数年後には、オリジナル作品も作れるようになり、発表の場は市・県から全国展へと広がっていった。
 足跡を振り返ってみると、多くの方から指導を受け、仲間や家族に助けられながら歩んで来たと実感する。自分も含め、後期高齢者が毎日張り合いをもって笑顔で過ごせる時間を作るためにも、工夫をしながらこの活動を継続していきたいと考えている。